鬼々よろしく歴史伝⑤~チーム転換期~
2015年テーマ 粋でいなせな吉備の國
岡山という街は、とてもいいところ。
大人が粋でいなせ。
ということは、子どもも粋でないと!
和の心、大和魂を岡山の地で培って、郷土に誇りをもつ。
岡山に自信をもつ、そんなメッセージを込めました。
2015年、この年も新しいことに次々と取り組みます。
この年のチャレンジは3つ!
①楽曲
2015年は、せんせいが楽曲を制作します。
以前所属していた社会人チーム「金眼鬼」では、毎年楽曲を作っていました。
しかし、鬼々よろしく魁望蓮では運営に専念するために、作曲は人に頼んでいました。
それが、チーム立ち上げ5年目に、再び作曲をすることに。
いろいろな理由があってこうなったのですが、その理由の1つが、
謙虚になるため。
楽曲をさらっと作ったように思われるせんせいですが、実は裏ではかなり苦労をしていました。
もともと、楽器はなにもできませんでした。
楽譜は読めない・両手はバラバラに動かない。
じゃあどうやって作曲していたかというと、1つ1つ音を打ち込んで作っていました。
楽器(トラック)1つにつき、ポチポチと打っていき、楽器を増やせば増やすほどその作業量は増えていきます。
金眼鬼のころもかなり時間をかけて作っていました。
5分の曲に約3か月はかかっていたでしょうか。
それぐらい、音楽の知識がない人が曲を作るという作業は、地道で苦労するのです。
実はここに、せんせいが楽曲を久しぶりに作ろうと立ち上がった理由があります。
うらじゃは、決して特定の誰かの力で作られるものではありません。
ステージに立って、拍手を浴びる人がいる華やかなイメージですが、祭りやチームを運営するスタッフ(裏方)は必ずいます。
その思いを感じたかったという理由が、楽曲制作を決意した理由でした。
チームも5年目に入り、メンバーも増え、チームとしての基盤ができてきました。
しかし、それは同時に危険であることも意味しています。
踊り子・スタッフ1人1人に気を配れなくなって、チームのために貢献している人の気持ちを汲み取ったり、報いたりする機会が減る可能性が大きくなるからです。
・練習のたびにラジカセを運んで、準備して、管理してくれる人。
・演舞のたびに小道具を運んで、準備して、保管してくれる人。
・「がんばって!」と、激励のメッセージをくださる人。
・忙しい中、「これだけでも!」と差し入れをくださる人。
・難しい振付を練習して覚えてくる人。 ・・・・・etc
これだけたくさんの方々が、それぞれの思いをもってうらじゃ、そして鬼々に参加をしてくださっています。
その思いを汲み取ることができなくなることが、チームの繁栄と反比例してできにくくなっていきます。
だからこそせんせいは、苦手な楽曲制作に取り組み、謙虚な気持ちを取り戻すことで、チームを支える気持ちをもう一度思い出した。
②振付
そして振付。
この年、さとちゃんが加入をします。
せんせいの振付をアレンジして、間奏部分を中心に踊りやすく、「映える」踊りにしてもらいました。
生まれて初めての振付でしたが、それまでの彼女の経験を生かし、いい振付ができました!
気になる振付は動画でどうぞ!
③大旗
そして、なんと言ってもこの年は、鬼々にとって大切な演舞の一要素、大旗がお披露目された年。
動画の後ろで優雅に舞ってますね!
この年は、まだうらじゃで大旗は使用禁止だったため、銭形よさこいや赤穂でえしょんなど、限られたお祭りでしか振ることができず、貴重なものでした!
もちろんデザインは、すーさん。
そのデザインがこちら!
改めて、いいデザインでかっこいいですね~!
2018年から、うらじゃ本祭でも使用できることになったので、ますます披露する場が増えました。
鬼々の演舞をご覧になる際は、ちょっと目線を上げて上の大旗にもご注目ください!
さらにさらに、2015年は新しい出会いもたくさんありました。
その中でも特に印象的だったのは、バイオリニストSHOGOさんとの出会い。
演舞で出会ったのですが、そこから意気投合し、なんとSHOGOさんのソロライブにゲスト出演することに!
大勢のお客さんの前で、ライブの雰囲気で、照明をたくさん浴びて・・・・
一生忘れられないステージになりました!
この年のうらじゃでも受賞を果たします。
表町タペストリー 岡山信用金庫賞
2年連続のタペストリー受賞。
スーパーウルトラ―マーベラスデザイナー、すーさんの名を轟かせるのに十分な結果でした。
気になるそのタペストリーがこちら!!!
うーん、素敵ですね~!
いろいろな挑戦をして、素敵な出会いもあって、満足すぎる結果で、チーム結成5年目の年は終わりました。
最後まで読んでくださったあなたにおまけ!
2015年の楽曲「粋でいなせな吉備の國」の歌詞がこちらっ!!!!
もちろん煽りセリフ付き!
粋でいなせな吉備の國
詞・曲:せんせい 唄:まきまき 振付:せんせい・さとちゃん
義理人情の世は情け 粋でいなせな風に舞う
1、
鬼々よろしく!
問われて名乗るもおこがましいが 生まれは遠州吉備の在
人に情けを北南西へ東と宿々で 義賊と噂高札に廻る配附の盥越し
危ねえその身の境界も 六十余州に知らしむる 粋でいなせな吉備の國
山風仰ぐ丘の上 たたずみ居れば 身にしみて
空ゆく烏の声貴し 仰げば尊き 嗚呼 吉備の國
薄明かりに映え消えゆく地平線 夕空に涙 ひとつ星
栄華の夢を背に追い 温羅夜一人で なに偲ぶ
棕櫚の葉かげの夢に見る 晴れ晴れ岡山 うらじゃ
LaLa・・・
梅の旭で産声挙げて 度胸千両 吉備育ち
何の世間が笑おうと やくざ渡瀬に五尺の体
水の流れに白刃をかざし 受けとる思いに 身を焦がす
甲斐の山々 灯りが灯り 我出陣に 憂いなし
2、
鬼々よろしく!
さあさ 次にも控えしは 月の吉備路の冠者なり
人となったる山育ち 仁義の道も白川の 夜船へ乗り込む粋精進
波にきらめく稲妻の 白刃に男の夢を見る
どうせ終いは木の空と 覚悟を予て華の國
病葉のみぞ朽ち果てて 凌ぜん葉蓮がいたいけに
咲いた花なら散るを知る のぼる朝日に 雫がひかり
哀れを思うと 徒労の折り 日が沈む
いらかの蒼きに 夢語り
ゆれる提灯に笛太鼓 今宵の空は日本晴れ
霧笛 山風 流れ旅 晴れ晴れ岡山 うらじゃ
LaLa・・・
浮世双六 賽の目任せ 温羅も浮雲 風任せ
血気盛んに 性根は坐る 見栄を承知の捨てぜりふ
酒をひと吹き 鵜の口切れば 抜いた白刃に 涙 露
今宵名残の 吉備の國で 踊れ踊れや 鬼祭り